Newton 2月号

LTP

記憶の形成にはLTP(長期増強)が重要な役割を果たすらしい。LTPが起こるとシナプス間の受容体数に変化が起こって信号伝達量の増大が起こる。電気信号は常にレベルが一定なので、シナプスでは一度化学物質の受渡しに変換することによって信号伝達量の調整を行っているということだった。
LTPにはE-LTPとL-LTPが存在し、それぞれ短期記憶と長期記憶に対応している。

短期記憶
休止している受容体が活動を開始して一時的に信号量が増大する(E-LTP)
長期記憶
タンパク質が合成され、新たな受容体が作られる(L-LTP)

んで、E-LTPもL-LTPもそのニューロンが短時間に連続して発火することで引き起こされるということだった。
id:MaD:20061213でも書いたけど、やっぱり時系列にそって考えることはすごく大事なんだと思う。

このE-LTPをシミュレートするのって結構めんどそうだなぁ。ニューロン同士が強く結合しているようなモデルだと、1つ1つのシナプス結合毎に前回の発火からの経過時間や長期記憶へと切替えるかどうかの判断などを行わなければいけない。
もしかしたら、自分の考えているモデルでは上手くシミュレートできるかもしれない。id:MaD:20060914で書いたみたいにして、ニューロンが放出した伝達物質を一旦容れるバケツのような物を考えて、そこから次のニューロンが伝達物質を受け取るような形にする。このバケツの容量を受容体の個数と考えれば、E-LTP,L-LTP共に1つの単純なモデルでシミュレートできそうな気がする。

場所細胞

海馬には場所細胞という自分が特定の場所にいる時に発火するニューロンが存在するらしい。人間の場合は家の中にいるときに反応するニューロンとかがあるのかな?
んで、おもしろいのはこのニューロンはシータ波という一定のリズムを刻む脳波に、タイミングを合わせて発火するということ。
うまく説明することが難しいけど、このタイミングの合わせ方がとても緻密で複数の場所細胞が順番を守って発火したりということをやってのけているらしい。



脳のこともっと勉強したいなぁ〜時間がないorz